興味なくてもおもしろい!おすすめホラゲー3選
橋浦の嫁です。
しばらくコントローラーからはご無沙汰しておりますが、私はホラーゲームが大好きです。
今回は以前勤めていた会社のブログに全く関係ないのに投稿した記事を再投稿します。(米穀店のブログにホラーゲームの記事を投稿することを許してくれた、本当に心の広い会社でした。笑)
※ホラーが苦手な方も含めご注意を。
ちなみに私はホラーが大の苦手です。特にスプラッタ系は大嫌いです。
かまいたちの夜ですらトイレに行けなくなり、桃鉄のキングボンビーに取り憑かれた日には下唇噛みしめて夜を過ごしました。
しかし、どうも心に残るちょっと斬新なホラーがあります。そちらをご紹介させて一緒に怖がってください。
<P.T>
こちらは割と最近の作品です。
サイレントヒルという有名ホラーゲームの予告版として配信されました。
(今は色々あって配信中止になっているので、このゲームをダウンロードしたPS4にはプレミアがついています)
よく洋画系のホラーはグロかったり驚くだけで怖くはない、日本の静かなホラーの方が怖い・・・という意見をききますし私も同意見なのですが、
このゲームはまさに和洋折衷!
日本人監督が作った洋テイストのホラーなので、上記すべての要素を満たしてます。
【ポイント1】
操作する主人公ができる行動は<歩く><注視する>のみ
走る、攻撃するなんて操作はもってのほか。
こういった操作感のゲームはあまり珍しくはありませんが、プレイヤーの行動を制限することで
<敵との闘い>・・なんとかなる、ではなく
<圧倒的な恐怖>・・どうにもならない、という状況を見事に作り上げてくれます。
【ポイント2】
同じルートをただ繰り返し回り続ける
本ゲーム最大の特徴。
ルートというか家の中のL字廊下を延々とループし続けます。
もちろん何も起こらないはずはなく、門を曲がる恐怖は終始プレイヤーの指先を躊躇わせます。
↑洗面台から泣き声が・・。
更に、【あきらかに誰かがいる】という室内の気配の中、ギミックを解いていかないとループ先のドアが開きません。
見慣れた場所を繰り返し歩き続け、油断し始めたプレイヤーの心臓をあの手この手で揺さ振りに来ます。
↑なにかが詰まった冷蔵庫?この時に上を見ていれば気付けますが、通常は前を向きながら歩くので、突然ガシャァン!と上から落ちてきます。
ある時は「後ろを向きなさい」・・・と声が聞こえ
ある時は門を曲がった瞬間鉢合わせ。
突然操作している主人公の動きがスローモーションになる、或いは超高速になる。
部屋が真っ赤に染まる。壁は目玉だらけになる。
まだまだあります。
すごいですよね。従来の脱出系ホラーは病院、学校などステージがいくつもある構成が主であり、だからこそ「次はなにがくる・・・」ってドキドキしてたものですが、このゲームは狭い廊下をぐるぐる回り続けるので「逃げられない・・・抜け出せない・・・もうやだ・・・なに・・・」って絶望感がハンパないです。
ちなみに主人公に敵意を向き出して襲い掛かってくる女性、リサ。
随所で見られる家に残されたメッセージの中には、「すまない、リサ」という誰かの悲痛なものも。一体この家で何が起きたんでしょうね。
2.THE PATH
こちらは赤ずきんちゃんを題材としたPC用ホラーゲーム。
ゲーム性はあまりなく、幻想的で陰鬱としたゴシック調のグラフィック等を楽しむいわゆる<雰囲気ゲー>です。
個性ある6人の姉妹たちを順番に操作して、おばあちゃんちへお見舞いに向かいます。
道中の森には様々な誘惑があります。探索を進めて行き、姉妹はそれぞれ自分だけの「狼」に出会わないとゲームクリアとなりません。
↑カルメンにとっての「狼」は、きこりの男のようです。
「狼」に出会うと、美しかった風景は崩壊し、空は暗く、鉛のように重い雨が打ちつけ、操作する彼女たちの体もとても重たくなります。(実際に進むスピードがかなり遅くなります)
その状態でおばあちゃんの家へたどり着くとひとまずゴール・・・なのですが。
ぜんぜんスッキリしません。これを6回も繰り返します。
結論から言うと、彼女たちは全員死亡しています。
「狼」という存在、それに出会える場所は、それぞれ死因を暗示しており、森の誘惑に釣られてしまった赤ずきんちゃんのように、彼女たちの魂は永遠に森の中へ惑ってしまったようです。
全体的にふわっとした抽象的なイメージしかないので、詳しい世界観や彼女たちの死因の解釈は人それぞれですが、ゴール直前にサブリミナルのように彼女たちの死の瞬間が断片的に流れる時はゾッとします。
無残な死を遂げてしまった彼女たちに救いはある?
道中、白いワンピースを着た少女がヒント的存在としてそれとなく誘導してくれます。
彼女と手を繋ぐと森を脱け出すこともでき、エピローグではこの少女を操作する事になります。
解釈が分かれていますが、私は赤ずきんちゃんで言う狼の腹をかっさばいて赤ずきんちゃんを助けた「猟師」の役回りではないかと信じています。
ラストシーンでは血に塗れた白いワンピースを着たこの少女が、6人姉妹を赤い部屋へ連れ戻すシーンがあったからです。
ベルギー製のゴシックホラーでした。
<Braid>
最後はホラーゲームでなくアクションゲームです。
じわ・・・っとくる恐怖と言うか、ラストがとにかく驚愕でした。
【ポイント1】
マリオのような横スクロールアクションパズルゲーム
このゲームの特徴の1つは、PS3用という比較的新しいソフトなのにも関わらず
原始的な横スクロールで進んでいくゲーム構造だとということ。そしてお姫様を助けるというゴールから考えても、本当にマリオを模しています。明らかに意識して創られていることがわかるくらい。
走る、ジャンプくらいしかできないですしね。
・・・と思いきや、ちょっと斬新な操作が可能なのがこの「Braid」。
【ポイント2】
主人公のティムは時間を巻き戻す能力を持っている。
ギミックに失敗したり、敵に触れてしまったりした場合はxボタンを押し続けるとビデオの巻き戻しのようにギュルギュル画面が遡っていきます。
というわけでこのゲームにはゲームオーバーはありません。
ところで・・・
すごく違和感があると思いませんか?ファンタジックなステージ構成に、スーツ姿のティム。
セリフやナレーションは一切無く、世界観の説明はステージ上にある日記だけ。しかも抽象的で補完的で、全然理解できない。(笑)
しかし、どうやら、ティムは何かを作っている科学者のよう・・?
【衝撃のラストシーン】
巻き戻し能力を使ったパズルは難度を高めていき、ようやくラストステージへ。
単純にパズルゲームとしてでもかなり良くできていますが、それだけでは終わりません。
ここでは冒頭から画面が上下2分割され、お姫様が兵士のような悪役に連れ去られそうになっています。
男「はなさないぞ!!」しかし男の手を振り切り逃げるプリンセス
お姫様「助けて!!」
男「こっちだ!!」
走りって逃げるお姫様「助けて!!」
謎の男は呆然と立ち尽くす。ティムはプリンセスを追って走っていく・・・
お姫様と協力して罠をときながら、進んでいくティム。
しかしある程度までいくと行き止まりになり、何も出来なくなってしまいます。
「巻き戻す」こと以外は。
そしてそれこそが、世界の真実だったのです。
お姫様を追い詰め追い掛けていたのはティム自身で、
お姫様はティムを罠に掛けて殺そうと必死で走っています。
あの兵士はティムから彼女を救おうとしていたのです。
そしてそのままゲームは終了します。
最後の日記を開くと、ティムが何かを後悔しているような文面が読み取れます。
そしてタイトル画面へ。
諸説ありますが、このごうごうと燃え盛る画面から察するに、ティムは核爆弾などの戦争兵器を作っていた科学者で、大切な人が亡くなってしまい、あるいはお姫様自身が「兵器」の象徴であり、それを激しく後悔していた。
自らの過ちを「巻き戻してなかったことにしたい」という強い思いが、この世界を作ったのではないか、と解釈されています。
日記の一部・・・
(一度や二度じゃない。ティムはまだ彼女がとなりにいた頃に、何度もまちがいくり返した。
ふたり過ごした日々の思い出は少しずつぼやけて、別のものにすりかわってしまった。
ひとつだけはっきりと思い出せるのは、去っていく彼女のみつあみ(Braid)が、冷たく揺れる様子だけ。
彼のまちがいが引き起こした出来事だった)
(彼はリンゴが落ちる様子や、糸に吊るした金属製の球がねじれる様子をじっと観察した。
プリンセスを見つけるヒントはきっとここに隠されているはずだ。彼女の顔を見られるはずだ。
ある夜、砂漠に掘った壕に身をかがめて溶接用マスクをかけ、彼はひたすら待った
そしてある瞬間、時間が止まり、そして動かなくなった。空間は小さな点ほどに収縮した。
地球が裂け、空が割れたかのようだ。彼は、自分が世界の誕生を目にする特権を手にしたような気分だった…
「うまくいったな」誰かが近くで言った「これで俺達はみんなクソッたれだ」と、別の誰かが言った)
タイトル画面でbraid(三つ編み)が燃え盛っている意味が、物語を考えさせられますね。
いかがでしたでしょうか。
私はyoutuberという人たちに毛ほどの興味もなかったのですが、このP.T.だけは怖すぎて自分でプレイすることができず、彼の力を借りました。セイキンさんありがとう。
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